この章では、生成する身体についてテーマにした作品を取り上げます。昨今生成AIによって世界の創造性が大きく揺さぶられているとよく言われています。

 しかしながら、生成するということは、身体性があるということでもあります。AIにしろ、リアリティのある身体にしろ、発声される音声にしろ、そこにはなんらかのインタラクティビティとパフォーマンス性があるはずです。

 倉石幸彦は、文字通り踊ることによって身体性を表現します。彼の踊りは即興であり、脳の生成と身体の生成の行き来によって生まれます。

 対してサム・ライトはイラストレーターのツールを使って、AIを使用しながら画像を生成します。

 小岩慶介は、自身の声を何重にも録音し、一人でありながら身体性の多声性、及び多様性を浮かびあがらせています。

 それぞれの関係性を考えることは、いくばくか困難ですが、あらゆるパターンと生成変化という観点からある種の共通性が浮かび上がると考えています。


倉石幸彦 Yukihiko Kuraishi

プロフィール

ダンサー。路上や公園、公共空間など様々な場所で即興でダンスを踊り、主に映像によって記録している。

倉石幸彦

2024

倉石幸彦(ダンス)

サイズ可変

無題

倉石幸彦

2024

倉石幸彦(ダンス)

サイズ可変

倉石幸彦

2024

倉石幸彦(ダンス)

サイズ可変



小岩慶介 Keisuke Koiwa

プロフィール

サウンドアーティスト。自分自身の声を複数録音し重ね合わせることによって、多声性を持ったポリフォニーの即興音楽を制作している。

Untitled

小岩慶介

2024

サウンド(2min)

Untitled

小岩慶介

2024

サウンド(2min)

Untitled

小岩慶介

2024

サウンド(2min)

Untitled

小岩慶介

2024

サウンド(2min)


サム・ライト Sam Wright

プロフィール

グラフィック・アーティスト。主にグラフィックデザインのツールを用いながら、それらのツールをデザインという目的のための手段ではなく、スペシフィックなメディウムとして捉えて、遊びながら作品を制作している。

Patterns

サム・ライト

2024

紙にオフセット印刷

14.8cm×10cm

Patterns

S

サム・ライト

2024

紙にオフセット印刷

14.8cm×10cm

Patterns

サム・ライト

2024

紙にオフセット印刷

14.8cm×10cm

Patterns

サム・ライト

2024

紙にオフセット印刷

14.8cm×10cm

Patterns

サム・ライト

2024

紙にオフセット印刷

14.8cm×10cm

Patterns

サム・ライト

2024

紙にオフセット印刷

14.8cm×10cm


第二章 世界というインターフェイス、あるいは無意識の海

→第四章 構成と解体による外部化